※下記データーは、メーカー発表値に、個人的な見解を加味したものです。

点火系統

 ◯点火系統が作動しない。(火花が飛ばない、もしく、時々飛ばなくなる)

 ※旧型Vmaxの場合は、1985~1989年までが、前期型のアナログ点火。1990~2007年までが、後期

  型のデジタル点火になります。部品の違いは、イグナイター、マグネットローター、ピックアップコ

  イル、メインハーネスになります。前期型は、アナログ式のため、ピップアップコイルが4個、後期型

  は、デジタル方式のためピックアップコイルは1個になります。

 

 ※旧型Vmaxは、バッテリーから電力を供給しているトランジスタ点火になりますので、バッテリー

  が弱っていると、火花が弱くなります。

 

 ★バッテリー ⇒ 電圧及びCCA値(容量)点検。

 ★メインヒューズ ⇒ 導通点検。

 ★メインスイッチ ⇒ 導通点検。

 ★エンジンストップスイッチ ⇒ 導通点検。

 ★ニュートラルスイッチ ⇒ 導通点検。

 ★サイドスタンドスイッチ ⇒ 導通点検。

 ★スパークプラグ ⇒ ギャップ等点検

 ★火花性能 ⇒ 6mm以上

 ★プラグキャップ ⇒ 抵抗値9~11kΩ

 ★プラグコード ⇒ 導通点検。

 ★イグニッションコイル ⇒ 導通点検。1次側2.4~3.0Ω、2次側10.6~15.8kΩ

 ★ピックアップコイル ⇒ 導通点検。規定値81~121Ω

 ★メインハーネス ⇒ 導通点検。

 ★イグナイター ⇒ 交換。

 

 ※前期型と後期型ではピックアップコイルの数が違います。ですので、前期型は、1個壊れたら3気筒に

  なりますが、後期型は、1個壊れると4気筒とも火が飛びません。セルモーターでクランキングが正常

  にできるとして、冷えている際に火が飛ばない場合は、イグニッションコイルに電源が来ているかど

  うかと、ピックアップコイルの抵抗値を測定します。この2点が正常な場合は、メインハーネスかイグ

  ナイターが疑わしいです。

 

 ※冷えている際は、正常にかかり、温まってくるとエンジンが止まる場合は、ピックアップコイルが疑

  わしいです。エンジン内部になるので、温度が上昇し、抵抗値が規定値を超えると、点火信号が出な 

  くなります。この場合、セルモーターは回りますが、エンジンが冷えるまで、点火できなくなりま

  す。電気部品なので、冷えると抵抗値が下がり、また、始動できることが多いです。

 

 ※イグナイターに内部不良がある場合は、エンジン始動後、一定時間を経過した後に、突然、失火する

  がすぐかかる。もしくは、回転を上げていれば、出にくいといった症状が出る場合があり、冷えてい

  てもかかりが悪くなる場合があります。この場合は、イグナイターの交換が必要です。

 

 ※ダイレクトイグニッション等を装着する場合は、1次側の抵抗値が小さいことが多く、電流が流れやす 

  くなりますが、イグナイター内部のトランジスタに大きな電流が流れるため、破損の可能性もありま

  す。

 

 ※推奨スパークプラグ:NGK製JR8C

  通常の標準タイプのプラグで側方電極が2極になります。また、プラグギャップが純正プラグより0.2

  mmほど狭いので、要求電圧も低くなります。センターの電極の位置は、純正とあまり変わりません

  が、電極が側方のため、火炎核のできる位置が少し変わります。側方電極が2極であること、ギャップ

  が少し狭いことにより、純正より失火に強いですが、出力の増加はありません。